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My favorite theame
私がいつも興味みを抱いているテーマ(入口)について個人的な視点で書いています。
・フェイスコラーゲンはエコーでどう見えるか?
・運動は本当に効果的?
・運動は血管内皮機能を改善する?
・指先でFMDを測ったらどうなる?
・両脚を加圧させて自転車を漕いだら何が変わる?
・眼底写真の血管から動脈硬化を評価するには?
・頸動脈のソフト血栓は評価できる?
・エコーで除脂肪体重を測るには?
・3次元身体活動計を有効に使う表現とは?
・次期が血流に与える影響を調べた論文の紹介
などを現在アップしています。随時追加予定。
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・構造的血管機能の男女差をテーマにインティマスコープを使って調べています。
「若齢者における総頸動脈血管径、内中膜複合体厚および血圧の関係」
慶應義塾大学体育研究所・奥山静代講師らによる研究

・両足を加圧させて固定自転車を漕ぐ場合に血管内皮に与える影響を調べています。
「Endocrine and hyperemic responses ro low-intensity aerobic exercise with vascular occlusion」
Yudai Takarada,Masao Ito,2012年12月、早稲田大学、スポーツ科学研究9、350-365
ダウンロード先


運動が血管に与える影響はあまり解っていない。体と同じで運動で血管は疲れるのか? また継続的に運動を続ければ果たして血管は修復されて健康になるであろうか。血管内皮細胞から血管拡張反応にとって重要なNOが放出されその影響は非侵襲的なFMD(Flow Mediated Dilation)検査法で調べられている。運動が血管に与える影響を調べた最近の論文9編を集めてみましたリンク先

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(1)一過性の運動後、血管内皮機能(FMD検査)は疲弊し、直後の%FMDは安静時より低下する。その後回復し血管内皮機能は活性化され安静時より%FMDは増加する。運動が血管を健康にする事は可能か? 運動によって一旦血管内皮機能が低下し徐々に回復、さらに安静時より機能が活性化されるこの2相性はどのように解釈すべきか。血管にリスクを与える運動が同時に血管を活性化する現象がExercise Paradoxとして論じられている。一過性の運動を継続的に長期に渡って実施するとこの一過性の関係はどう変化するのか? また運動効果を%FMDとして評価するのは運動後どのタイミングで測れば良いのか。運動後10分?、30分?、1時間?、あるいは一日後?、運動が血管の内皮機能を活性化されたまま留まるのはどの程度の長期トレーニングが必要か?、論文は2013年までの研究成果をレビューしている(2013)。論文1

(2)一過性の運動直後血管内皮機能は低下するとしたが運動強度が異なるとどうなるか。運動強度を%HRmax基準で設定し、人での影響を調べた論文。50%HRmax強度以下では運動の影響が血管内皮を一過的に疲弊させなかった(2013)。論文2

(3)若年者前高血圧群で8週間の有酸素運動とレジスタンストレーニングが内皮へ与える効果を調べた。有酸素、レジスタンス供に前高血圧群の%FMDを有意に増加させた。同時に血管内皮細胞から分泌されたNO,ET-1,PG をチェック。血管拡張物質のNOは増加、血管収縮物質ET-1は減少、血液凝固の抑制に関与しているPGは増加していた。筆者はNO/ET-1の比で効果を判定する事を提案している(2013)。論文3

(4)アームエルゴを使い低酸素時における一過性運動の血管拡張に与える影響を運動後60分に渡り通常の場合と比較して調べた研究。低酸素環境内で実施される運動は有意に通常と比較して血管を拡張させた。しかしどちらの条件も運動直後一次的に%FMDは低下して60分後まで続いた。しかし研究者が以前同じ報告を%FMDの算出時使われるbasal血管径をFMD検査時のBasal血管径でなく運動前の血管径を使って調べた結果では運動後%FMDは低下せず上昇してしていた。これは運動の影響でbasal血管径自体が拡張していることの反映ではないかとしている。低酸素での有酸素運動が血管内皮を活性化していることは確かなようである(2013)。論文4

(5)心臓の駆出率が保たれた高齢の心不全患者を対象に16週に渡る有酸素運動を実施。16週間後にVo2peakは有意に増加したが%FMDは変化しなかった。有酸素運動の内皮への影響で効果がある/なしで意見が分かれている。若年、中年、高齢、運動形態、強度、頻度、期間など分類は複雑だ。さらに疾患がベースにあるとなると益々理解は複雑になる( 2013)。論文5

(6)運動が血管内皮に与える影響を in vitro,in vivo両面に渡ってレビューした論文。shear stressの刺激で血管内皮に関係する遺伝子発現は3,000にも及ぶという。血行力学的な観点で運動様式による内皮が受ける間欠的な血流パターンを調べると、血流方向の順行、逆行のパターンで運動後の%FMDにそれぞれの大きさの違いが現れるという。抗アテローム性運動、通常運動、アテローム状態での運動が血圧、shear stress,血管構造、発現遺伝子に現れる違いを図示的にまとめた。一過性の運動が慢性的に実施されるようになると血管内皮を血行力学的に見た場合どのように変わっていくのか。血管の健康にとって運動の役割と方法論の模索はまだ続くらしい(2011)。論文6

(7)FMDによる検査は安静時血管径と拡張時ピーク血管径の比でのみ評価される。阻血からカフ開放に至る際の血流量は従来問題にしてこなかった。しかし拡張の引き金となる血流によるshear stressはカフ解放時同じではない。%FMD値が同じでもshear stressが異なる場合。同じshear stressでも反応する%FMDは大きく異なる場合など対象者間、対象者内で検討した。FMD検査の方法論的、生理学的ガイドラインの提案。ただしshear stressそのものは直接測定できないため実際には粘性係数を無視しドップラーによる血流速度を血管径で除したshear rateを使うようである。さらに%FMDをカフ開放から血管径がピークになるまでのshear stress の積分値AUCで除して求めたnormalized-FMD(%FMDを血管内皮への刺激量で補正した量)もよく使われる。しかしプローブからのエコー入射角度が60度以内でないと誤差が大きくなるなどドップラーを使った血流速度を安定して計測するのは容易ではない。%FMDの代わりとしてshear rate、normalized FMD等が使われたとしても現在の%FMDから著しく有意な結論が出ているわけでもなく、血流速度を内在させたこれらの評価法が広く定着するかははなはだ疑問と言わざるを得ない(2011)。論文7

(8)一過性の運動後、血管拡張機能がどの当たりまで影響を受けるのかラットを使って調べた研究。運動直後から最大8日(192h)まで運動の影響を調べた。人での検証と同様一次的に拡張機能は低下し、その後運動前より増加し8日後元に戻った。しかし6週間の運動を継続的に実施すると一次的な低下は観られず増加して次第に元に戻り8日後は運動前と変わらなかった。長期的な運動が与える影響が何か拡張効果に違いを生じさせている。血管の拡張はAchを使って実施された。またSODを摂取させると同様に血管拡張は増加したがさらに運動をと一緒にSODを摂取させた場合ではさらに拡張機能が増加した。活性酸素を消去する食事と併用して実施する運動が効果的である事が示唆される。動物実験の結果をそのまま人に当てはめることは危険だが人での検証にヒントを与えることも事実だ(2006)。論文8

(9)血管拡張反応をもたらす運動強度とは。筆者は25%Vo2max,50%Vo2max,75%Vo2maxの強度で 30分の自転車ペダリング運動を週5-7回、12週間実施させ、運動前、運動後で血管拡張はどう違うかを検討した。拡張反応はAchを使って行われた。結果は50%Vo2max(中等度)の運動でのみ運度後の血管拡張は増加したという。高強度では活性酸素種が増加して拡張反応は相殺されてしまうようだ(2003)。論文9

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